第88章 私も被害者だ!

福田祐衣は、宮本陽叶が自分を『ラオ・ダー・ジュアン』に連れてくるとは夢にも思っていなかった。

今は昼時だ。『ラオ・ダー・ジュアン』の商売は繁盛しているが、夜に比べればずっと静かで、二人が歩いている間もほとんど客の姿は見当たらなかった。

福田祐衣は前を行く宮本陽叶の背中を見つめながら、胸の内の疑惑を深めていく。

宮本陽叶は、いったい何のために彼女をここへ連れてきたのか?

クライアントとの面会だろうか?

やがて二人はある個室に入った。福田祐衣は記憶力が良く、そこが以前、西村グループの西村社長と会食した部屋だとすぐに気づいた。

そう、ここで山田悠子の現場を押さえたのだ。

福田祐衣が席...

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